手元軽く、釣果ずっしり!? 動力半分、巻きスムーズ
釣り具最大手のグローブライドが昨年10月に発売したリール「ニューソルティガ」が好調だ。内部に磁性流体を使い、防水機能を高めたうえに、軽くてスムーズなハンドルの回転を可能にした。フィッシング営業本部リール開発設計課の松田和之氏に製品の特徴や開発の経緯を聞いた。
――商品の特徴は。
「船釣り用リールで、カンパチなど10キログラム以上の大物を釣るときに使う。300グラムの重いルアーを使い、上下にしゃくるため、耐久性が求められる。フラッグシップ機という位置付けでデザインにも徹底的にこだわり、スケッチを約400枚も描いた」
――開発で意識したことは何か。
「軽量化にこだわった。糸を巻き取る回転部分のローターの素材を従来のアルミから高密度のカーボン樹脂に変えた。当社が開発したカーボン樹脂は軽くて強く、腐食しない特長があり、これによりローターの重さは57グラムから37グラムに軽量化でき、強度も15%向上した」
――磁性流体を採用したリールは珍しい。
「磁性流体は、ちりの混入を防ぐクリーンルーム内の精密機器の製造装置などに使われている。リールの故障の原因はローターとボディーの隙間から海水が入り、内部のベアリングが塩をかんでしまうために起きる。前モデルではゴムパッキンを使っていたが、ゴムの摩擦で回転が重かった。磁性流体で液体の壁を作り、海水の浸入を防ぐ。もともと真空ポンプの軸受けに磁性流体を使っているのを見て、リールに採用してみたら動力が半分になった」
――顧客の反応はどうか。
「発売後半年間で8000台の販売を見込んでいたが、すでに1万台を超えた。価格は8万8800円と前モデルより1万円高くなったものの、約10年間モデルチェンジをしてこなかったので、買い替えが起きている。東日本大震災の影響はあったが、4月半ば以降は西日本を中心に販売は回復している」
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