2011年7月12日火曜日

旭化成ホームプロダクツの防虫剤「クックパーお米の虫よけパック」

マーケティング部商品企画グループ 小永井里美さん
ワサビの辛みで虫退散 6ヵ月安定して成分放出
 旭化成ホームプロダクツ(東京・千代田)が3月に発売した「クックパー お米の虫よけパック」。米びつに入れておく防虫剤で、ワサビの辛み成分がコクゾウムシなどの害虫を寄せ付けない。今月から本格的な需要期に入るため、一層の拡販を目指す。マーケティング部商品企画グループの小永井里美さんに商品へのこだわりを聞いた。
 ――商品のアピールポイントは。
 「6~8月は気温が高く、セ氏25度以上だとお米の中の虫の活動が活発になりやすい。放置すると米びつの中に虫がわいてお米を食い荒らす恐れがあるので、しっかりした防虫が必要だ。他社の従来品はトウガラシ成分などを虫よけに使っているが、当社はより効果が高いと考えるワサビの辛み成分を採用した。害虫がワサビの辛み成分を嫌うため、米びつに虫を寄せ付けない効果や卵のふ化の抑制効果が期待できる。取り換え時期は約6カ月だが、他社品だと同じ期間でも辛み成分の放出量がかなり落ちる。当社の製品はパックの切れ目の入れ方などを工夫して安定した放出量を保てるようにしており、防虫効果が長持ちする」
 ――使い勝手にもこだわった。
 「銀色のフィルムをはがすだけですぐ使えるようにした。米びつのなかに入れてもじゃまにならないよう厚さは9ミリメートルと薄い。米びつの中に置くか、つるしても使える。5~20キログラムの米びつに対応可能だ。袋の下部に取り換え時期を色の変化で一目で分かるようにした機能も付けた。もしお米にワサビのにおいがついても洗米・炊飯すればにおいは落ちるので問題ない」
 ――売れ行きは。
 「全国のスーパーなどで販売しており実勢価格は500円前後。発売から約3カ月だが、当初目標はほぼ達成できた。今年の夏を販売の一つのヤマにしたい。無洗米にも使えるので忙しい家庭にも便利だ。今後もクックパーのブランドで料理を手軽に楽しめる製品を増やしていきたい」

体の癖直して負担軽減――デサント

 デサント(03・5979・6101)の肘・膝用補正ベルト「コウノエベルト」
 肘や膝に装着して体のバランスを整えるベルト。収縮性のあるゴム素材でできており、行動の癖や筋肉疲労で生じた関節の位置のずれを補正する。スポーツトレーナーの鴻江寿治氏と共同で開発した。運動時だけでなく普段の生活のなかでも使用可能で、肘や膝の負担を軽くできる。
 男女兼用で、サイズはMとLの2種類。2004年に発売し、約15万本が売れるヒット商品となった骨盤用ベルトの機能を両商品に生かしている。
 《肘・膝用とも3990円。7月中旬》


EV専用カーナビ――パイオニア

 パイオニア(0120・944111)の電気自動車(EV)専用カーナビ「サイバーナビ AVIC―ZH09―MEV」
 EV専用のカーナビは業界初。経路探索の際、最小消費電力のルートを推奨するほか、充電スタンドの場所を検索する機能もつけた。ブレーキをかけると発生する回生エネルギーの状況を記録。これを後から運転手が確認すれば、効率的なブレーキのかけ方などがわかる。
 別売りの「クルーズスカウターユニット」を取り付けると、車載カメラによる実写映像をカーナビ画面に重ねられる。三菱自動車のEV「i―MiEV」のディーラーオプションとしても販売する。
 《24万6750円。7月下旬》

よい香り長持ち――花王

 花王(0120・165693)の香りの持続性を高めた衣料用柔軟剤「フレア フレグランス」
 繊維の表面で水分や汗を感知すると香りを生み出す新技術を採用し、発香性を高めた。衣類をたたんで保管した場合、香りは約半年間続くという。汗やたばこのいやなにおいも防ぐ。480ミリリットル入りの詰め替え用もある。
 香りは「フローラル&スウィート」と「フルーティ&フレッシュ」の2種類。同社によると20~30代を中心に柔軟剤の使用目的として「よい香りにする」を挙げる人が増えているという。全国のドラッグストアなどで販売する。
 《オープンだが、店頭想定は本体が400円前後、詰め替え用が330円前後。9月24日》


かむとはじける食感――ロッテ

 ロッテ(0120・302300)のチューインガム「Fit’s MAGIQ(フィッツ・マジック)〈パインチップ&マスカット〉」
 軟らかさが特徴のガム「Fit’s」シリーズの新商品で、かむとはじけるような食感が楽しめる「マジックチップ」を配合した。2つの異なる食感が楽しめるうえ、ガム自体の味わいとチップの香りが口の中に複合的に広がる構造にした。〈パインチップ&マスカット〉では、マスカットの味とパインの香りが口の中で重なる。
 内容量は12枚。別の風味〈カシスチップ&グレープフルーツ〉も同時発売する。軟らかいガムを好む10~20代の男女に売り込む。
 《想定小売価格は130円前後。19日》

サントリー、体臭を防ぐせっけん通販

 サントリーホールディングスは同社の初の医薬部外品として体臭を防ぐ効果のある石けん「+deO(プラス・デオ)」を通信販売限定で発売した。抗菌剤の「トリクロロカルバニリド」のほか、独自開発したウーロン茶エキスなどを配合した。
 健康食品などを扱うサントリーウエルネスが自社サイトなどで通信販売する。100グラムで2100円。40~50代の男性を中心に需要を見込む。

レノボ・ジャパン「シンクパッドX1」、薄さ注目、「復帰」も速く

タッチパッドの感度は今ひとつ
総合評価 89/100点 光沢のある画面採用 すばやい充電も魅力
 レノボ・ジャパン(東京・港)が、ノートパソコンの新製品「ThinkPad(シンクパッド) X1」を発売した。シンクパッドと言えば、見た目よりも頑丈さ、本体の軽さよりも処理速度、目新しい機能よりも変わらない使いやすさを追求してきたイメージがある。従来のユーザーはそうした特徴を好んで使ってきたが、ユーザー層を広げるにはより多くの人に好まれるコンセプトを取り入れる必要がある。X1は、そういった必要に迫られて開発されたように感じられる。
 CPU(中央演算処理装置)は米インテルの「コアi5」または「コアi3」を搭載、基本ソフト(OS)には「ウィンドウズ7」の「ホームプレミアム」または「プロフェッショナル」を採用している。記憶装置は320ギガ(ギガは10億)バイトのハードディスクか、128ギガバイトSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を選べる。メモリーは2~8ギガバイト、光学ドライブは非搭載、SDカード読み取り装置を内蔵する。液晶ディスプレーは13・3型、解像度は1366×768ドット。本体重量は約1・69キログラムで、同クラスの製品と比べ特に軽くはない。
 それでも、本体の薄さは注目だ。最薄部が約16・5ミリメートル、最厚部でも21・3ミリメートルで、シンクパッドシリーズとしては最も薄い。ディスプレー表面は、スマートフォン(高機能携帯電話)で採用されることの多い、米コーニング社の「ゴリラガラス」で覆われていて光沢があり、傷が付きにくい。
 キーボードも大きな変更点のひとつだ。一部を除き、これまでシンクパッドでは横7列が基本となってきた。X1では横6列に減り、PgUpキーとPgDnキーは、カーソルキーの両側に移動した。最初は戸惑うかもしれないが、キーには使いやすいアイソレートタイプを採用。従来のキーよりはミスタイプが少なくなりそうだ。電源ボタンや音量キーはキーボード右側に配置した。
 タッチパッドは、押し込んでクリックでき、左側を押し込めばクリック、右側を押し込めば右クリックとなる。従来通り、小さな出っ張りを指でこすって操作するトラックポイントも搭載した。タッチパッドの感度は今ひとつなので、トラックポイントをうまく使いたいところだ。
 実際に使ってみたところ、まず感じたのが復帰の速さだ。スリープ時からの復帰には、10~数十秒かかる製品も少なくないが、X1は数秒で使えるようになる。外出先で、頻繁にスリープ機能を使う人には便利だろう。
 スピーカーは本体底面に配置されており、音は下に反射して利用者の耳に届く。キンキンした音になりそうだが、意外と落ち着いた音で、そこそこの広がりもある。
 最新のシンクパッドには、フクロウの羽をヒントにした形状のファンを採用し、静音性をアピールしている。X1には最新型のファンが搭載されているが、CPUに負荷をかけたときには、小さいながらもやや高い音がファンから発生していた。オフィスでは問題ないが、図書館など静かな場所では気になるだろう。
 動作速度は、薄型ノートパソコンにありがちな低電圧版ではなく、通常電圧版のCPUを採用しているためか、全く問題ない水準だ。バッテリー駆動時間は、カタログスペックで最大約5・8時間。それほど長い時間使えるわけではないが、充電時間は短く30分で80%充電できる。バッテリーは埋め込まれており、交換はできない。キャンペーン価格で13万9860円から。
 従来モデルと比べると、様々な点で評価は分かれそうだが、シンクパッドが今までとは別の方向に舵(かじ)を切ったという点で十分注目に値する。


電動自転車、進化へ快走――パナソニック、ヤマハ発、ブリヂストン

パナソニック グラム単位で軽く
ヤマハ発 長持ち充電器
ブリヂストン 安全機能も充実
 モーターの力を生かして楽にペダルを踏める電動アシスト自転車で、より車体を軽量にしたり、バッテリーの寿命を長くしたりした新製品が相次いで登場している。健康志向や電力不足による節電意識の高まりからも消費者から注目が集まっている。市場拡大の追い風が吹くなか、一気に普及を進めようとメーカー各社は力を入れる。
 車体の軽さを追求したのが、パナソニックサイクルテックが6月27日に発売した「リチウムビビ・ライト・F」(希望小売価格9万9800円)だ。本体重量は19・9キログラムで、荷物を入れるバスケットを標準装備したタイプで業界最軽量という。一般的な自転車とほぼ同じ重量を実現した。
 電動アシスト自転車はバッテリーやモーターを搭載するため、どうしても通常の自転車よりも重くなる。他社では重さが30キログラム近い製品も多いが、軽量化のためにアルミとプラスチックを多用。通常は鉄製を使う車輪のハブをアルミにしたり、泥よけ部品をステンレスからプラスチックに切り替えたりした。
 リチウムビビ・ライト・Fは重さを20キログラムより軽くすることを目標に掲げて開発した。「強度を確保することは必須条件。部品一つ一つを見直してグラム単位での軽量化に取り組んだ」と同社商品企画チームの福田基雄チームリーダーは話す。
 ターゲットは重さを理由に電動アシスト自転車の購入を差し控えていた消費者だ。マンションなどの自転車置き場では、前輪を高く持ち上げないとしまえないところも多い。一般の自転車とほぼ同じ重量を実現したことで、力が弱い人にもアピールできるとみている。
 ヤマハ発動機が3月に発売した2011年モデルの「PAS CITY L8」(13万2800円)の特長は2つ。「長生きバッテリー」と「製品保証期間の延長」だ。
 これまでのバッテリーは350~450回ほど充電すると、容量が半分になり交換時期になるが、高性能のリチウムイオンバッテリーを搭載することで700~900回に寿命を延ばした。
 同社によると、消費者が電動アシスト自転車に求める使用可能期間は8年ほど。使用期間中にバッテリーを買い替える回数を減らせるという。
 部材の保証期間も長くした。バッテリーは従来の2倍の2年に、駆動部、フレームともにこれまでより2年長い3年に延ばした。「消費者が購入後にかかる費用を減らすニーズが高いことに対応した」という。
 幼児2人を乗せられる3人乗りの電動アシスト自転車に力を入れているのが、ブリヂストンサイクル。同社は電動アシスト機能のないのも含めた子ども乗せ専用自転車の「アンジェリーノ」ブランドでこれまでに25万台販売した。「子どもを乗せるうえで安全性と快適性を追求しているところが評価されている」と同社の佐藤寿一販売促進課長は話す。
 6月に発売した「アンジェリーノ ポッシュ アシスタ」(13万800円と14万800円)も安全機能を充実。前輪上部にある子ども用のイスをハンドルの回転軸上に設置したため、カーブなどでハンドルを切っても前輪が安定する。駐輪時にハンドルが動かないようにする機能も付けた。
 寿命を従来の2倍に延ばしたリチウムイオンバッテリーを採用。車速センサーによってドライブユニットという装置がギアと走行速度を感知し、最適の補助力を制御する仕組みも取り入れた。
出荷、4年で4割増  なお割高な価格課題
 経済産業省によると、2010年の電動アシスト自転車の出荷台数は前年比約8%増の34万3000台。ここ数年、着実に伸びており、06年より4割強増えた。メーカー各社は「当面は販売数量は伸び続ける」とみている。
 需要拡大の要因は消費者の健康志向だ。メタボリック(内臓脂肪)症候群対策のため通勤に使う中高年が増えている。幼児2人を乗せる「3人乗り」が09年に全国的に解禁されたのを受けて対応車種が相次いで登場し、育児中の親が一般の自転車から買い替えるケースも目立つ。業務用での採用も増えているという。
 パナソニックサイクルテックは、今後は省エネ効果も積極的にアピールして、需要の掘り起こしに力を入れるという。電力不足から電車通勤を控えて節電に貢献するビジネスパーソンの需要も見込めるとの期待もある。
 今後、普及の課題になりそうなのは価格だ。売れ筋の価格帯は10万円前後と、2万円程度も多いシティーサイクルに比べて割高だ。このため、年間出荷台数もまだ自転車全体の供給数(950万台)の約4%にとどまっている。
 軽量化やバッテリーの耐久性にはコストがかかるため、メーカーは「市場が安定的に拡大する間は値段は維持したい」と明かす。だが、新規参入や小売りのプライベートブランド(PB=自主企画)商品などとの競争が激化すれば、状況は多く変わる可能性が大きい。