タッチパッドの感度は今ひとつ
総合評価 89/100点 光沢のある画面採用 すばやい充電も魅力
レノボ・ジャパン(東京・港)が、ノートパソコンの新製品「ThinkPad(シンクパッド) X1」を発売した。シンクパッドと言えば、見た目よりも頑丈さ、本体の軽さよりも処理速度、目新しい機能よりも変わらない使いやすさを追求してきたイメージがある。従来のユーザーはそうした特徴を好んで使ってきたが、ユーザー層を広げるにはより多くの人に好まれるコンセプトを取り入れる必要がある。X1は、そういった必要に迫られて開発されたように感じられる。
CPU(中央演算処理装置)は米インテルの「コアi5」または「コアi3」を搭載、基本ソフト(OS)には「ウィンドウズ7」の「ホームプレミアム」または「プロフェッショナル」を採用している。記憶装置は320ギガ(ギガは10億)バイトのハードディスクか、128ギガバイトSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を選べる。メモリーは2~8ギガバイト、光学ドライブは非搭載、SDカード読み取り装置を内蔵する。液晶ディスプレーは13・3型、解像度は1366×768ドット。本体重量は約1・69キログラムで、同クラスの製品と比べ特に軽くはない。
それでも、本体の薄さは注目だ。最薄部が約16・5ミリメートル、最厚部でも21・3ミリメートルで、シンクパッドシリーズとしては最も薄い。ディスプレー表面は、スマートフォン(高機能携帯電話)で採用されることの多い、米コーニング社の「ゴリラガラス」で覆われていて光沢があり、傷が付きにくい。
キーボードも大きな変更点のひとつだ。一部を除き、これまでシンクパッドでは横7列が基本となってきた。X1では横6列に減り、PgUpキーとPgDnキーは、カーソルキーの両側に移動した。最初は戸惑うかもしれないが、キーには使いやすいアイソレートタイプを採用。従来のキーよりはミスタイプが少なくなりそうだ。電源ボタンや音量キーはキーボード右側に配置した。
タッチパッドは、押し込んでクリックでき、左側を押し込めばクリック、右側を押し込めば右クリックとなる。従来通り、小さな出っ張りを指でこすって操作するトラックポイントも搭載した。タッチパッドの感度は今ひとつなので、トラックポイントをうまく使いたいところだ。
実際に使ってみたところ、まず感じたのが復帰の速さだ。スリープ時からの復帰には、10~数十秒かかる製品も少なくないが、X1は数秒で使えるようになる。外出先で、頻繁にスリープ機能を使う人には便利だろう。
スピーカーは本体底面に配置されており、音は下に反射して利用者の耳に届く。キンキンした音になりそうだが、意外と落ち着いた音で、そこそこの広がりもある。
最新のシンクパッドには、フクロウの羽をヒントにした形状のファンを採用し、静音性をアピールしている。X1には最新型のファンが搭載されているが、CPUに負荷をかけたときには、小さいながらもやや高い音がファンから発生していた。オフィスでは問題ないが、図書館など静かな場所では気になるだろう。
動作速度は、薄型ノートパソコンにありがちな低電圧版ではなく、通常電圧版のCPUを採用しているためか、全く問題ない水準だ。バッテリー駆動時間は、カタログスペックで最大約5・8時間。それほど長い時間使えるわけではないが、充電時間は短く30分で80%充電できる。バッテリーは埋め込まれており、交換はできない。キャンペーン価格で13万9860円から。
従来モデルと比べると、様々な点で評価は分かれそうだが、シンクパッドが今までとは別の方向に舵(かじ)を切ったという点で十分注目に値する。
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